思い出に残る写真。そんな写真を一枚撮ってみませんか。

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携帯電話にカメラが装備され、いつでもどこでも写真が撮れるようになりました。ガラケーからスマートフォンになりカメラの性能は格段に上がりました。ただ画質が良くなっただけじゃありません。ちゃんと使いこなすことができれば「これってコンパクトデジカメか一眼レフカメラで撮ったやつ?」と聞かれるくらい良い写真を撮ることができます。

よくカメラマンが使っているカメラを一眼レフカメラといいますが、最近ではこの一眼レフカメラを一般の写真好きな人も使うようになっています。ですが使っているだけで、カメラを使いこなしてはいません。良いカメラを使っているだけでいい写真が撮れると勘違いしている人が多いと思います。俗に言う「形から入るタイプ」という人たちです。

スマートフォンのカメラと同じように、一眼レフカメラも使いこなせないと素晴らしい写真は撮れません。それでも良いカメラを使っているので、少し良い写真を撮ることはできます。ですが素晴らしい写真を撮影するとなると、シャッタースピードや絞り値、ISO感度などの調整をする必要があります。

露出(露光)とは、カメラのイメージセンサー(撮像素子)に光を当てることをいいます。

露出を調整することで、明るい屋外での撮影でも暗い写真を撮ることができ、暗い屋内の撮影でも明るい写真を撮ることができます。つまりこの露出の調整が写真の出来を左右します。

露出で当てた光の量を露出値と言います。そして露出値は絞り値・シャッタースピード・ISO感度によって決まります。デジカメやデジタル一眼レフカメラには、露出値を自動で調整する自動露出機能(AE)が搭載されています。

そのため、基本的には自分で露出値の調整をする必要はありませんが、写真によっては「もっと明るい方が良い」と感じたり「もっと暗い方が良い」と感じることがあります。これは人間の感性と機械との差なので、そのような場合にはマニュアルモードに変更し、絞り値・シャッタースピード・ISO感度を調整し露出値を調整する必要があります。

このように、露出値はシャッタースピードと絞り値、そしてISO感度の組み合わせによって決まります。露出のコントロールができるようになるだけでも、素人が撮った写真とは違った写真を撮ることができるようになります。

露出の中でも出てきたシャッタースピード。そもそもシャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のことで、露出時間とも言います。

シャッターは常時閉じた状態です。そしてシャッターボタンを押すことで一瞬だけ開き、その間だけイメージセンサーに光が当たることによって写真は記録されます。

シャッタースピードは1秒、1/2秒、1/4秒、1/250秒、1/500秒のように表します。シャッタースピードを速くすると、シャッターが開いている時間が短くなるためイメージセンサーに光が当たる時間が短くなり暗い写真になります。逆にシャッタースピードを遅くすると、イメージセンサーに光があたる時間は長くなり明るい写真になります。

また、シャッタースピードによって動いている被写体の写り方も変わります。シャッタースピードが速いと動いている被写体はしっかり止まって写せますが、シャッタースピードが遅いとシャッターが開いている間に被写体が動いて被写体ブレになったりカメラが動いて手ブレになったりします。

つまり、シャッタースピードが速いと動いている被写体でもブレることなく撮影することができ、逆にシャッタースピードを遅いと、滝や川の水の流れなどの動きを表現するかをコントロールすることができます。

ちなみに、マニュアルモードではなくオートモードの場合、暗い場所で撮影をすると、シャッターは開きますが撮影に必要な分の光量を取り込むのに時間がかかるため、シャッター速度は遅くなります。

露出の中でも出てきた絞り値。絞り値とは、レンズを通ってイメージセンサー上に写る像の明るさのことです。F+数値で表され、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22、F32のように表します。

レンズには光の入り具合を調整できる穴があいています。この穴の表す値が絞り値(F値)です。この穴は大きくしたり小さくしたり調整ができます。

穴を大きくすると絞り値が小さい(絞りが少ない)状態となり、レンズを通ってイメージセンサーに当たる光量が多くなります。逆に穴を小さくすると絞り値が大きい(絞りが多い)状態となり、レンズを通ってイメージセンサーに当たる光量が少なくなります。

ピントを合わせた位置に対して、その前後のピントが合っているように見える範囲を「被写界深度」といい、絞り値が大きいほど被写界深度が深くなって被写体と背景を含む写真全体にピントが合いやすくなります。逆に被写界深度を浅くすると被写体を際立たせ背景をぼかすこともできます。

例えば、絞り値をF2からF4に変えるとレンズを通る光の量は半分に減り、イメージセンサー上に写る像も半分の明るさになります。そして絞り値が大きくなるとピントも合いやすくなりますし、逆に絞り値を小さくするとピントの合っている範囲が狭くなり背景がぼけます。

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